コラム-column-
実際にあったペット葬トラブルとその対策
ペットの飼育件数は今や犬・猫累計で1800万頭以上と言われます。それに乗じてペットビジネスは毎年、拡大傾向を維持しています。家族同然のペットが亡くなった際には、人間のように大切に弔おうと考える飼い主さんはとても多く、そのため、ペット葬を行う民間業者や霊園も年々増えています。
しかしながら、ペット葬の人気の高まりで民間火葬業者やペット霊園が増えたことに伴い、トラブルも増加していることをご存知でしょうか。
ペット葬は、運営に資格や許可が不要で法律の規制も特にありません。いわば、場所さえあれば誰でも開業できてしまうので、お金儲けを目的とした悪質な業者の新規参入をも招いてしまっているのです。
過去には、当初見積もりをした金額よりも高額なオプション料金を請求し、支払わなければ火葬を中断すると脅迫まがいのトラブルに見舞われた事例があるそうです。また、合同火葬をしている業者でよく起こるトラブルが、自分のペットとは明らかに違う遺骨を返されるというものです。他にも、移動車で火葬する業者が住宅地に駐車したため、近隣住民から通報されてパトカーや消防車が来てしまったということも。
最愛のペットを亡くした気持ちにつけ込まれ、悪質業者のカモにされないため注意したいことは、まずはきちんと事前に見積もりとサービス内容を確認すること。合同火葬か個別火葬か、火葬は安全なところでされるのか、遺骨はどのくらいの日数でどのように届くのか。実績のある業者であれば、問われた質問に対してきちんと答えられるはずです。
飼い主さんにとって、ペットが元気なうちから葬儀について考えることは苦痛かもしれません。しかし、日々ペットの健康を気遣うことと同様に、葬儀に関する知識をあらかじめ得ておくこともまた飼い主の務めではないでしょうか。
いつか訪れるお別れの日に悔いを残さないため、日頃からインターネットや周りの人たちに情報を収集し、慎重に業者を選んでおきましょう。